辛くなったら草枕を思い出そう
どうにもならない時、何もかもが上手くいかない時、そんな事は日常茶飯事だ。
気持ちの切り替えを上手くできる人なら兎も角、思い詰めてしまう人にとっては精神を病んでしまう事もある。
そんな時に思い出して欲しいのが夏目漱石著 草枕 の冒頭の一節
山路(やまみち)を登りながら、こう考えた。
知に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。
とかくに人の世は住みにくい。
住みにくさが高じると、安いところへ引き越したくなる。どこへ
越しても住みにくいと悟った時、詩が生まれて、画ができる。
人の世を作ったものは神でもなければ鬼でもない。やはり向こう
三軒両隣にちらちらするただの人である。ただの人が作った
人の世が住みにくいからとて、越す国はあるまい。
あれば人でなしの国へ行くばかりだ。人でなしの国は人の世
よりもなお住みにくかろう。
ホモ・サピエンスが誕生してから10000年余。もはや自分達の生きている世の中は
水の惑星地球では無い。ヒトの惑星地球なのである。
そんなもんだから智に働けば角が立つし、意地を通せば窮屈なのも納得がいく
だからと言って人でなしの国に行けばよりもなお住みにくかろう
もう諦めて生きて行くしか無いのである。
それにしても
夏目漱石に何があったのか知らないが、こんな事をノートに書いてヘラヘラしてる同級生が居たらメンヘラ認定の直後、いのちの電話の番号をそっと教えるだろう。
どんだけ精神世界破茶滅茶ならこんな一節が書けるのだろう。今やお札の人という印象の夏目漱石だが間違いなく鬼才オブ奇才だろう。
現代に生きていたらバンドのギターボーカルをして作詞作曲して欲しい。
ベースは樋口一葉、ドラムは福沢諭吉、リードギターは新渡戸あたりで組んでいただきたい。